我家の住宅事情

家に戻ってからも今回の土地騒動の衝撃は僕の中に強烈に残っていた。
何をしていても頭の片隅では田舎暮しやあの大草原のことを考えてしまう。
今までは夢物語としか思っていなかったが、現実に大草原のど真ん中で悠々と暮らしているRさんのような人の存在を知ってしまうと「ひょっとすると僕たちにも実現可能なのではないか」なんて思えてくる。
もちろんRさんと我々とでは根本的な経済力が全く違うのだが・・・

今回の土地を見るまでは「土地を買う」なんて大それた事は考えてもいなかったのだが(もちろんこの時点ではまだそんな事は考えていない)、実は以前から「そろそろ引っ越そうかな」くらいのことは考えていた。

ここで我家の住宅事情を少し説明しておこう。
この時点で我家は2つの場所を借りていた。
一つは住居として、もう一つは仕事場として。



住居の方は賃貸マンション。
埼玉と東京の県境に位置する長閑な丘陵地にあり、交通の便は悪いが、そのかわり周りに緑が多い。
家賃も東京に比べずっと安いし、窓から緑も見えるので、僕たちは結構気に入って、結婚してからずっとここに住んでいた。
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     (↑ウチの窓から見える景色。)

もう一つ借りている仕事場は、住居から車で15分くらいとのところにある貸工場。
この貸工場を改造してアトリエとして使っている。
言い忘れたが、妻は陶芸をやっていて、僕は絵を描いている。
大学を卒業する時、恩師に「何でもいいから制作を続けられる場所を持て」と言われた。
僕たちはその教えに従い、制作できる場所だけは持ち続けたいと常々思ってきた。
もちろん、二人とも作品だけで食べられる程売れっ子な訳ではない。
各々が講師などの仕事をしながら、なんとか仕事場を借りて今まで制作を続けてきた。
同世代の作家達なんてみんなそんなもんだと思うが、我々ももうほとんど仕事場を借りる為に働いているようなものだ。
でも、この『仕事場=アトリエ』を持つということは、僕たちの人生にとってはなくてはならない最重要項目の一つなのだ。
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     (↑アトリエ外観、借り始めた頃)
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     (↑アトリエ室内、この頃はまだ綺麗だった)

しかし、さすがにこの2つの家賃が少しづつ重荷になってきた。
というか、バカバカしくなってきた。
住居も仕事場も他に比べれば随分と格安で借りられているのだが、それでも2つ合わせると毎月の支払が結構な額になる。
そもそも、我々の収入で今まで続けてこれたのが不思議なくらいなのだが・・・
試しに、結婚してから今までに支払った家賃の総額を計算してみたら、その恐ろしい事実に気が遠くなった。
これなら、あと数年払い続ければ家ぐらい買えそうじゃん!!

そうは言っても、この時の僕たちにはまだ家を買うなんて発想は全くなかったから、とりあえず住居の方だけでももう少し安いところに引っ越そうと現実的に考えていたのだ。
仕事場は今以上の条件で借りられるところは見つかりそうもないから、とりあえず住居の方で家賃出費を抑えたい。
そんな訳で、公営住宅の募集などは毎回応募してみたし、安い物件があれば見に行ったりもした。
しかし、公営住宅の抽選はことごとく落ちるし、見に行った物件はどれもイマイチ。
そりゃそうだ、公営住宅なんて倍率が数十倍の難関、当たりっこない。
それに、こう言っちゃあ何だが今住んでいるマンションは緑が多くて実に気持ちが良いのだ。
ここと比べるとどこだってイマイチに見えてしまう。
しかし、なんとかもう少し家賃を抑えたい。
ああ、何処かに今の我々の住宅事情をズバッと解決してくれる画期的な物件はないものだろうか・・・

そんな状態をここしばらく続けていたのである。
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by fujiyama67 | 2006-03-13 00:54 | 家づくりで考えた事


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